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調理に適した熾火(おきび)とは?意味や作り方を解説

調理に適した熾火(おきび)とは?意味や作り方を解説
山本 直也
VASTLAND COLUMN ライター

「熾火(おきび)」をご存じでしょうか?薪や炭が燃える過程のある状態を熾火といい、焚き火やバーベキューを楽しむなら知っておいて損はありません。今回は熾火について詳しくご紹介していきます。

熾火(おきび)の意味

熾火とは、着火した薪や炭が炎を上げず芯の部分が真っ赤に燃えている状態を指します。炎が上がっていなくても非常に高温です。熾火は煙も少なく、火力が安定しているので調理に適した状態といえます。

調理をするなら熾火が最適

熾火になる前に調理をすると

一般的には炎が出ているときの方が、焼けてくれるイメージはありますよね。炎が出ている間はよく煙が出るので食材に煙の臭いが移ったり、煙たくて調理どころではなくなることもあります。

ガスバーナーの火とは違い火力が安定せず、食材に炎が当たって表面が焦げているのに中に火が通っていないといった焼きムラが出ます。

熾火を使った調理なら

熾火なら煙も少なく表面だけ焼けることもなく、遠赤外線の効果でしっかりとムラなく火を通せておいしく仕上がります。火加減は燃えている薪や炭との距離が近いほど強火、離れるほど弱火と調節できます。

熾火の作り方

基本的には着火してから放置しておけば問題ありません。しっかりと炎を上げて燃やしておけば時間がたつと炎が収まり、薪や炭の芯が真っ赤になっていれば熾火の完成です。熾火になるまではむやみに薪や炭を移動、追加せずに放置しておきましょう。

熾火の燃焼時間は素材によって変わる

薪には大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があり、針葉樹にあたる「マツ、スギ、ヒノキ」などは密度が低く燃焼時間は短いです。広葉樹にあたる「ナラ、クヌギ、サクラ」などは密度が高く長時間燃えてくれます。

炭では身近な「黒炭」と備長炭で知られる「白炭」の2種類で比べると、圧倒的に白炭の方が燃焼時間は長いです。薪も炭も燃焼時間の長いものの方が着火しにくく、販売価格が高い傾向にあるので単に燃焼時間の長さだけで選ぶことはおすすめできません。

熾火の注意点

熾火は炎が上がらないので、消えたと勘違いされることも多いです。消えたと勘違いして扱い、火傷やボヤ騒ぎを起こすこともあります。

熾火は芯の方で燃えているので目視では確認できないこともあります。確実なのは手を近づけて熱があるかどうかを確認してください。少しでも熱を感じる場合はまだ燃えているので扱いには十分注意しましょう。

まとめ

薪や炭を使った調理は、ガスバーナーを使った調理とは違い火力調整が非常に難しいです。熾火の状態にしておけば火力も安定し、薪や炭でも調理しやすく遠赤外線の効果でムラなくおいしく焼けます。

着火して放置しておくだけで、芯から燃え出し炎も収まれば熾火は完成します。薪や炭で調理する場合はまず熾火の状態をつくることがポイントです。

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山本 直也
VASTLAND COLUMN ライター
和歌山県田辺市を拠点に、キャンプ・釣り・山菜採りなどアウトドア中心の生活をしている。週末には必ず山奥に行き自然の中で過ごす。釣り歴は特に長く、今年で20年になる。日本キャンプ協会公認キャンプインストラクターを保有。
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