LEDのもの、レトロなもの、防災用など、様々な種類があるランタン。どれがいいのか悩みますよね。でも大丈夫。ランタンの種類や特性を知れば、自分に合うランタンを簡単に選べるようになるんです!ということで今回は、ランタンの違いや特徴などを詳しくご紹介!ご購入前の参考にしてみてくださいね。
キャンプで主に使用されるランタンは?
キャンプで主に使用されているランタンは、LED、ガス、ガソリン&ケロシンの3種類。
燃料や明るさなどそれぞれ違う特徴があるため、自分のキャンプスタイルに適したランタンはどれか、購入前に確認しておきましょう!
燃料をチェックする
入れ替えがスムーズな電池を使用するランタン、燃料補給にコツがいるランタン、など様々あります。
初心者キャンパーの方は、まず簡単に使用できるランタンから挑戦するのが良いでしょう。
明るさをチェックする
どれくらいの範囲を照らしたいのかを考えておきましょう。
メインランタン(サイト全体を照らす)なら1000ルーメン以上の明るさのランタン、サブランタン(テント内を照らす)なら300ルーメン前後のランタンの使用が適しています。
ルーメン(lm)とは?
- 明るさを示す単位の1つです。光源から放たれた「光束」の量を示しています。ルーメン値が大きいほど、その照明器具の放つ光量が大きい、ということです。
ワット(W)との違いは?
-
ワットは、明るさを示す単位ではなく「消費電力」の大きさを表しています。蛍光灯の明るさは、ワット数で判断されていました。
しかし、小さなワット数で従来よりも明るいLED蛍光灯が増え、ワット数で明るさを判断できなくなったため、LED蛍光灯の明るさの単位はルーメンになっています。
LEDランタン
- 燃料:乾電池、充電式乾電池、バッテリーなど
- 明るさ:△
- 使いやすさ:◎
特徴
初心者キャンパーにおすすめなのがLEDランタン。
乾電池で簡単に使用できます。最近は電池不要の充電式LEDランタンも増えてきています。
コンパクトタイプが多く、女性の方やソロキャンパーの方も気軽に扱うことができます。
値段は2,000~10,000円超えのものなど幅広いですが、基本的に3,000円前後のものが多く、安く入手できます。
使用時間についても、3時間ほど使用できるものや10時間以上使用できるものなどピンキリなので、購入時にはチェックしておきましょう。
燃料
火を使用しないため、火災や一酸化炭素中毒による窒息の心配がありません。
誤ってランタンを倒してしまっても燃えないため、テント内でも安心して使用できます。
明るさ
基本、他のランタンよりも明るさは劣りますが、テント内を照らす目的であれば問題なく使用できます。一番明るいものだと1000ルーメンのLEDランタンもあります。
雰囲気重視なんだけど、LEDの白い光が好きじゃない…
という意見もよく聞きますが、最近は目に優しい暖色系モードに変更できるLEDランタンが増えてきていますよ!
注意点
大光量のLEDランタンでも、明るさが足りず足元が見えづらくなり子供がつまずく…という危険性もあり得ますので、事前に明るさをチェックしておきましょう。
また、3~4泊キャンプで使用する場合は充電切れしないよう、連続点灯時間も確認しておくのが良いです。
ガスランタン
- 燃料:ガス缶
- 明るさ:〇
- 使いやすさ:〇
特徴
あたたかく幻想的な灯りが魅力的なガスランタン。燃焼時間はおおよそ4~10時間です。
また、ガスランタンには「マントル」を使用しないタイプ・使用するタイプがあります。
「マントル」とは
- ⇒着火部分につける、合成繊維でできた専用の袋のこと
- 着火ライターで炙ってカラ焼きし、マントルが白い状態(灰)になれば着火準備完了
- 灰化したマントルにガスが溜まり、それを燃焼させることで発熱し、白く強い光を放つ
- 灰状態のマントルは少しの衝撃で壊れてしまうため、細心の注意をはらう必要がある
マントルを使用しないタイプ
キャンドル風ガスランタン(ロウソクのような炎が出るガスランタン)などは、マントルが不要で、着火ライターで火を灯すだけなので手順が簡単です。
マントルを使用するタイプ
着火させるためにはマントルをカラ焼きしないといけないため、着火までに少し手間がかかります。
燃料
ランタンを灯すのにガス缶が必要です。ランタンによって使用するガス缶の種類が異なるため、必ず確認しておきましょう。
-
OD(アウトドア)缶
アウトドアでの使用が前提のため高い火力を出せる。シングルガスバーナーやストーブにも使用可能。 -
CB(カセットガスボンベ)缶
家庭用ガスコンロでの使用を主としており、火力は控えめ。キャンプでも主にガスコンロに使用する。
直射日光が当たる場所や炎天下の車内など、温度が上昇しやすい環境にガス缶を置かないよう注意しましょう。ガス缶内の液化ガスが気化し、膨張して缶が破裂する恐れがあります。
また、ガス缶は寒さにも弱く、冬は火が付きづらくなります。寒冷対応型のガス缶を購入するのが良いでしょう。
明るさ
マントルを使用しないタイプ
炎の優しい光に癒されますが、キャンプで使用するには暗いものが多く、サブランタンとして使用するのが適しています。
マントルを使用するタイプ
1000~1500ルーメンと強く安定した明るさなので、メインランタンとしても使用できます。
注意点
燃料を使用するため、一酸化炭素中毒の危険があります。テント内で使用しないでください。
また、燃料の減りが早く、かつ燃料が高価なため、他のランタンに比べコストパフォーマンスが悪い点がネックになるかもしれません。
ガソリンランタン&ケロシンランタン
- 燃料:ホワイトガソリン、ケロシン(灯油)など
- 明るさ:◎
- 使いやすさ:△
特徴
不規則な炎の揺らぎを楽しめるだけでなく、とても明るいのが特徴。
燃焼時間はおおよそ10~20時間と長く、「コォー」という燃焼音も魅力の一つです。
燃料
ガソリンランタン
ホワイトガソリンを使用します。
ガスランタン同様にマントルのカラ焼き作業が必要です。
くわえて「ポンピング」作業にコツがいるため、使用が難しいとされています。
「ポンピング」とは
- ⇒ランタンについているレバーを何度も引き上げ、押し込む作業のこと
- ポンピングにより加圧した空気で燃料を送りだすことで、燃焼する仕組みになっている
- ポンピングが充分でないと空気圧が足りず、燃料が気化しづらくなり点火しない
ケロシンランタン
ケロシン(灯油)を使用します。こちらも、マントルのカラ焼き作業が必要です。
また、ケロシンランタンには、灯油に圧力をかけ気化させて燃料として利用する「加圧式」と、繊維状の芯に灯油を染み込ませてから点火する「非加圧式」があります。
加圧式のケロシンランタンのみ「ポンピング」作業が必要ですが、ガソリンランタンと違い「プレヒート」という工程も必要になります。
「プレヒート」とは
- ⇒ポンピングのあとにおこなう、アルコールでランタンを温め灯油を気化させる工程のこと
- ガソリンと違い、灯油はすぐに気化しないため、余熱を与え気化しやすくする必要がある
- ランタン内にプレヒートカップがあり、そこに燃料用アルコールを注ぎライターで火をつけておこなう
- プレヒートを十分におこなわないと、ケロシンが気化しないまま液体で出てしまい、ランタンが炎上してしまう
作業工程が多いので、慣れるまでは経験者に教えてもらうのが良いでしょう。
また、燃料は引火しやすいため、保管する際に注意が必要です(特にガソリンは引火しやすいです)。換気ができ、静電気が起こらない場所に保管しましょう。
明るさ
ガソリンランタン
マントルを使用するため、700~1500ルーメンとかなり明るく、メインランタンとして問題なく使用できます。
ケロシンランタン(加圧式)
灯油を気化させて燃料を均等に消費するため、一定の強い明るさを維持しやすいです。
ケロシンランタン(非加圧式)
アルコールランプのような優しい明るさを長時間灯し続けることができます。
注意点
燃料を使用するため、一酸化炭素中毒の危険があります。
また、ランタンを倒してしまった場合、テントに火が燃えうつる可能性もあるため、テント内で使用しないでください。
油と火を利用したランタンのため、子供がうっかり触らないよう注意しましょう。触る部分によっては熱く火傷を負ってしまう可能性があります。
ランタンを使用する際のポイント
一酸化炭素中毒に充分に注意する
ガスランタン・ガソリン&ケロシンランタンは、一酸化炭素中毒の危険性があるためテント内での使用は控えてください。テント用のLEDランタンを1つ用意しておきましょう。
ランタンを長持ちさせるコツ
LEDは熱や湿気に弱く、環境温度の高い場所での使用はLEDの寿命を縮める原因となるため、控えるのが良いでしょう。
ガスランタン・ガソリン&ケロシンランタンは、マントルを丁寧に扱うことが大切です。穴が開いていなければ何度でも使用できます。「カラ焼きを失敗しないこと」「保管・移動の際は衝撃を与えないようにすること」に注意しましょう。
また、シーズンが終わり長期間使用しないガソリンランタンは、元の缶に燃料を戻してタンクを空っぽにしておきましょう。忘れたまま放置すると、タンク内が錆びる原因となりますので要注意です。
災害時に役立てることもできるので、できる限り丁寧にあつかいましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
LEDランタンでも雰囲気を壊さずキャンプを楽しめるので、まずは、使いやすさを考慮してLEDランタンを選んでみるのが良さそうですね。
また、初心者キャンパーには簡単に使用できるLEDランタンがおススメですが、キャンプ経験を積んでガスランタン・ガソリン&ケロシンランタンにもぜひチャレンジしてみてください!